松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



千代に八千代に

昨日は母の誕生日でした。




誰よりも一生懸命働いて、誰よりも大きな笑い声でアハハと笑い飛ばします。




家の中を燦々と照らす太陽のような存在であります。




本日ご紹介いたしますのは、「千代見草」












備中白小豆こしあんを中心に据え据え置き、延ばした生地をふんわりと被せながら木べらで一弁ずつ折り畳んで仕上げます。




「千代見草」とは菊の異称。この和菓子はそう、菊をイメージしてつくったものです。




「千代見草」、いつも本当にいい名前だなぁって思いながらつくっているんですよ。




日本の国歌の歌詞に「千代に八千代に」とありますが、直訳しますと「千年、八千年」となります。私なりに解釈しますと、「幾千年まで末永く」という意味合いになります。




日本の国花は正式には決まってないような感じでありますが、日本を象徴する花はやはり「桜」と「菊」ではないでしょうか。




菊に「日本が未来永劫まで続きますように」という願いを込めながらこの名前を付けたのではないかと私は勝手に推測するのです。




母ちゃん、お誕生日おめでとう。




「千代に八千代に」




ずっと元気で家の中にいるみんなを照らし続けてください。