松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



着せ綿

9月9日は重陽の節句。




桃の節句や端午の節句などに比べてマイナーではあるかもしれませんが、五節句の中の一つであります。




7月7日の七夕も五節句の一つ。一般的には節句としては捉えられてはいないですが、これも大事な節句なのです。




重陽の節句は菊の節句とも言われています。




前日の夜の9月8日に菊に綿をかぶせておき、夜露や菊の香りが乗り移った綿で身体を拭き、邪気を払うという習わしがあります。




本日ご紹介の和菓子はこの習わしを由来とします。




「着せ綿」








中心にこしあんを据え置き、こなし製の生地で包み込み、木ベラで菊の紋様をあしらい、最後に綿を模す伊勢芋100%のきんとんをのせてあります。




販売スタートが本日となるので、非常に命の短い和菓子となりますが、9月9日当日までは販売いたします。