松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
雲龍
お干菓子のご紹介最終回です。
今回は白雪糕。

餅米が原料の粉と砂糖だけのシンプルな干菓子。味としましては落雁をイメージしていただけましたらよろしいかと思います。
どこか懐かしい味わいの干菓子ですが、つくり手の思うままの色合いが出せ、とてもつくり甲斐のある和菓子。
私の得意とするところでもありますし、非常に好きな和菓子でもあるんです。
年末年始にかけてつくった今回は「雲龍」をテーマにつくりました。
黒胡麻をすり鉢でゴリゴリと細かくして香りを出します。これが「雲」の部分」。
緑色と赤色は「龍」を連想させます。
どんよりとした雷雲を力強くつんざき、天まで登り詰める龍。
吉兆をも予感させてくれるようです。
来年は良い年になりますように。
そんな願いを込めてつくりました。