松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



芋名月

十五夜が近づいてまいりました。

今年は9月13日がその日となります。

旧暦の8月15日の満月を迎える日を中秋の名月と呼び、特別な日として昔より日本人には欠かせない生活の一部となっています。

中秋の名月は旧暦8月15日、仲秋の名月は旧暦8月全体の月をあらわしますので、気をつけなければならない事を追求させていただきます。

にんべん一つ付くか付かないかで大きく意味が変わるんですね。

十五夜にすすきをお供えするのは非常に広く知られていますが、すすきの他に芋類や栗、果物なども一緒にお供えするのが十五夜、中秋の名月です。

里芋やさつまいもを主にお供えするため、十五夜や中秋の名月の他に芋名月という別称もございます。



芋名月と銘打ってお店に並べました。

里芋を模した外郎製の和菓子であります。

栗ようかん

昨日ご案内しました柚子のようかんに続きまして、栗ようかんもお店に並びました。



栗をふんだんに使って仕上げております。

あんは丹波大納言小豆のこしあんを使用しておりますので、栗とあん共に深いコクのある取り合わせです。

どこを切っても栗が顔を見せてくれます。

栗が市場で動き始めましたので、これから先はどんどん栗を使った和菓子をご紹介していきたいと思います。

柚子の香り豊かに

柚子の皮と果汁をたっぷり使った柚子羊羹が出来上がりました。



羊羹は甘い!

甘すぎるようなイメージがとても強い和菓子のジャンルであると思いますが、実はそうではありません。

小豆そのものの香りや味わいがストレートに伝わる、和菓子のジャンルの中でも稀有な存在であると私は思っています。

備中白小豆のこしあんに柚子の力強く爽やかなテイストが加わり、よりスッキリとお召し上がりいただける羊羹へと昇華しております。

秋の風が気持ち良く吹き抜けるこの時期ならではの羊羹です。