松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



お天道様

私は仕事柄、基本的には丸一日外に出ません。
そのためかどうかはわかりませんが、お天道様の下で休日を過ごしたいといつ欲求がいつも渦巻いています。

映画や音楽も趣味の一つではありますが、週に5日や6日は日に当たらないため、やはりお休みの日はいそいそと外出してしまいます。

昨日は友人である名古屋でフレンチ壺中天を営むオーナーシェフと一緒に神戸まで釣りに行ってきました。



素晴らしい快晴の神戸港。
丸一日、陽に当たり気持ちの良い一日を過ごす事ができました。

友人である彼は感じ方や考え方が自分ととても似ていて話をしていても、うーん なるほどと頷く事も多い、私にとってはかけがえのない存在となっています。
往復5時間と釣りの最中も互いの仕事の話や悩み事、その他多岐にわたりディスカッションをしました。

釣りも大事な楽しみの要素ではありますが、今は彼との会話が毎日の仕事や生活の活力源の一つとなっています。家に帰ってきた時の心の澄み具合は、どのストレス解消手段よりも今の私にとっては効果てき面であります。



本来の目的である釣りは黒鯛一匹と散々ではありましたが、心がこれだけ浄化されたのならばこの一日は無駄ではなかったのだと思うほどであります。

また昨日は神戸港で多くの釣り人とも色んなお話をしました。
実際に釣りをする時間と同じくらい今回もお話したのではないでしょうか。

神戸も心の温かい方々ばかりで、お天道様と同じくらいの人情を思いっきり浴びてきました。

また、明日から元気で頑張ることができそうです。

夕飯に友人とラーメンを食べて別れました。



19時間半と長い一日が終わりましたが、私にとってはいつもの二倍以上の有意義な休日となりました。

頑張りなさい

先日、父と末弟と連れだってライブに出かけてきました。



公演のミュージシャンはバンバンバザールというバンド名。あまり知られていないかもしれません。
日本のミュージシャンで私が一番大好きなバンドです。

稲沢でライブをするのは今回で2回目。とても楽しみにしていました。
彼らの真骨頂はスタジオ録音ではなく、ライブ。
とにかく一生懸命なのです。それだけでいつも心を打たれます。
また、底抜けに明るく楽しい演奏を聴かせてくれます。



私は彼らの演奏曲で最も好きなのは、明るい表通りでという曲です。

https://youtu.be/-uTfuRaDYp8

よかったら聴いてみて下さい。

私はこの曲を自分への応援歌としています。

辛いこと、苦しいことがあっても明るく振る舞いなさい。明るい表通りへ向かって歩きましょうと歌っています。

私は普段から出来るだけ元気で明るく振る舞おう。そう心がけています。気持ちは人に繊細に伝わるもので、両親や娘たちや友人、そしてお客様にも伝染すると考えているからです。

私は人から能天気だとかいつも楽しそうだね、とかよく言われます。しかし、人生、誰しも楽しい事ばかりではありません。私自身も思い返してみても思ったように行くことの方が少なかったように思います。へこたれそうになったのも数回ばかりではありません。辛くキツいことの方が多いと思っています。
実際に今でも大変で投げ出したくなる事も多々あります。

そんな時にこの曲は頑張りなさい!そう背中を強く押してくれるのです。

今回はライブの一番最後にこの曲が選ばれました。

胸が熱くなりました。そしてまた明日から元気で明るくやっていける勇気をもらいました。
この明るい表通りでという曲は実はとても有名な曲なんです。ルイ アームストロングが演奏する明るい表通りでが世間では一番知られているのではないでしょうか。作曲者は誰なのか私にはわかりませんが、その曲に日本語の歌詞をつけてバンバンバザールが歌っているのです。

素晴らしいメロディにどこまでもしっかりした演奏。そしてボーカルである福島さんの命を削るような声と歌詞。

私にとっては命の泉なのです。

前回、今回とバンバンバザールを呼んで下さいましたのは稲沢市のカフェ サルーテさん。
http://salute-esse.com/salute/sp/index.html


ライブだけでなく、食事やコーヒーもとても美味しいお店です。
先日、食事ももちろんいただいたのですが、写真を撮るのを忘れてしまいました。せっかくご紹介しようと思っていたのですが。申し訳ございません。



カフェ サルーテさん、愛知県にはなかなか来てくれないバンバンバザールを地元の稲沢市までいつも呼んで下さいまして本当に感謝しております。

また明日から仕事にも家族の食事にもプライベートにも張り切って取り組めそうです。
とても幸せな夜のひとときでした。

栗鹿の子

青海波、市松、亀甲、かごめ、千鳥などと同じく鹿の子も昔から日本人が慣れ親しんでいる伝統的な文様の1つです。

鹿の子とは字の通り、シカの子どもの事を指します。一般的には鹿の子足などという言葉もありますが、基本的には鹿の子の後に続く言葉は文様であります。

鹿の子足という言葉か出ましたので少しご説明いたしますと、足どりがおぼつかない様の事をシカの生まれたての子どもの足どりに例えているのです。

話は戻りますが、鹿の子文様は足ではなく背中のまだら模様の事を指します。鹿の背中には多くの濃茶色の斑点があります。昔の人々はこの背中の斑を図案化し、そのデザインを深く愛していたという事なのでしょう。

昔から続く、これらの文様は主に着物の図柄として使われる事が多いのでしょうが、日本の文化と密接な関係のある和菓子界でも多くこの文様を同じように使用します。



栗鹿の子。

鹿の背中のまだら模様を栗で表現した伝統的な和菓子です。