松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
見て見ぬふりをする
一枚目の写真、何かわからないですよね?

カステラなんです。
久しぶりに大きな失敗をしました。
カステラを焼いたのですが、上蓋の鉄板を被せるのを忘れてしまっていて上面が丸焦げになってしまったのです。
クンクンと香ばしい匂いが仕事場に漂ってきた頃には時すでに遅し。
蒸し焼きにならず、直焼きです。笑
用意した卵たちも全部無駄に、準備から仕上げまで2時間半も全て徒労に終わりました。

トホホです。
全国の和菓子屋さんを探しても失敗を笑って堂々と公表するのは私だけではないでしょうか。
私はいいところばかりではなく、負の部分も平気で開けっぴろげにいたします。
友達付き合いでも同じような構えでいつもいるつもりです。
心の中は悔しくて悔しくてたまらんのですが。。。
誰のせいでもありゃしない~♪みんなおいらが悪いのさ~♬です。(古すぎてわかりませんよね。)
「弘法も筆の誤り」という言葉がありますが、私は弘法様のような立派な人間ではありませんし、完璧に何もかもできるような、そんな人間でもありません。
どちらかと言えばサザエさんのようなおっちょこちょいな人間であります。
今日の収穫が一つありました。
失敗がわかった時の家族の目がめちゃくちゃ面白かったんです。
あの場の雰囲気が何とも言えなくて笑いをこらえるのに必死になってしまうほどに。笑
失敗してオロオロしている私を近くで見ているのに、全員が見ていないような素振りをした事がものすごく笑えたのです。
「見て見ぬふりをする」とはああいう事を言うんだな。
たまには失敗もいいってもんです。
フッガッふっふ。(これも古いか。笑)
戦争はしちゃいかん
映画「アウトポスト」

骨太の、ゴツゴツの戦争映画です。
驚くべきは、これがノンフィクションであるということ。
実際にあった話を映画にしたのです。
アフガニスタンに送られたアメリカ兵たちとタリバンとの壮絶な戦いを緊迫感溢れる映像で撮り切っています。
アフガニスタンの村人たちへの疑心暗鬼、戦友たちの交流、そしてアメリカ兵それぞれ持っている恐怖がダイナミックかつ繊細に描かれています。
凄みある素晴らしい映画でした。
私がとても驚いたのはオーランドブルームが兵隊役で出ていた事。
彼はイケメンで通ってる俳優ですが、全く気づかないほど迫真の演技で魅せてくれました。
涙したのはエンディング。
亡くなった八人の戦士とその役を演じた八人の俳優を照らし合わせた流し方。そして何よりその時の本人たちが俳優として参加していた事。
大きな驚きとともに大きな感動を覚えた次第です。
戦争はしちゃいかん。
極々単純な事ですが、とても難しい事なのでしょうか。
平和に、幸せに生きたいものです。(誰もがそう思っているはずです。)
本当によかったね
先日、友人が名古屋からわざわざ来てくれました。

彼は少し前まで入院していました。体を壊していたのです。
無事に元気になり仕事も復帰した事を知り、ホッとしたとろです。
彼が身体を壊してからは一度も会っていなかったので、顔を見た瞬間に胸が熱くなって涙が出そうになりました。グッと堪えるのに必死になってしまいました。
友人は名古屋でミシュランガイドに載る、素晴らしい和食屋さんを営んでいます。
「馳走和醸すぎ」というお店です。

何度も彼のお店へはお邪魔した事がありますが、とても丁寧な料理が深く印象に残るお店であります。
私が彼の仕事で一番印象に残るのが「鱧」。
初夏から初秋にかけて多く使われる「鱧」ですが、芸術的とも評価できるような素晴らしい包丁捌きにいつも感服させられます。
あの入り組んだ「鱧」の骨を骨切りせずに1本1本丁寧に骨抜きし、薄切りにして提供するお店は探してもなかなか無いであろう、そんな名店であります。
リーゼントにグラサンのようなメガネのコワモテ面構えですが、外見とは真逆。声の小さな優しい男です。
私はそんな彼が大好きでこうして長くお付き合いさせてもらっているのです。
ホント元気になってよかった。心配してたんだ、俺。
お互いにオジサンになったんだから食べ過ぎ飲み過ぎ、そして快眠を心掛けてこの先ずっと長く長く仕事ができるように気をつけようね。
また一緒にうまいごはんを食べに行きましょう。まずは焼肉「美奈登」でお願いします。ずっと気になってるんです。
差し入れもありがとう。
あんまり嬉しかったから、いただいた差し入れを持った私を娘に撮ってもらいました。

毎日私のこの顔を見て元気出して仕事してください。笑
また会いに行くね。