松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



自慢の職場。自慢の父。

松屋長春は私の自慢の職場です。

両親と私、そして松屋長春を支えてくれる皆さん全てが和気あいあいと笑い合える職場です。

忙しい時は仕事に追われて笑っている暇など無い時もありますが、そんな時でさえギスギスした感じが全員に出ません。

あらためて有り難い職場で仕事をさせてもらっていると感じます。

それは全ての人が少しの遠慮と気遣いがあってのものであると思いますし、それぞれがささやかなユーモアを持ち合わせているのではないかと考えています。

松屋長春で現在働く皆がこの先も出来るだけ長く一緒にいられたらいいなぁ、なんて私はいつも願っています。

私は誰にも言った事がありませんが、この皆のいい関係があるのは松屋長春の中心にどっしりと揺るぎない存在でいてくれる父のおかげであると私は思っています。



父は穏やかな性格。そしてまわりを一瞬にして笑いの渦に巻き込むコメディアンのようなユーモアの持ち主です。

まるで仏様のような父が皆をしっかりとまとめてくれているのだと、いつもそう感じています。

とても安心して毎日を送る事が出来る幸せが今はありますが、父から私にバトンが渡された時に果たして同じような役割が私には出来るのかと時々不安を感じます。

父の側でそれを学びながら過ごしていきたいと思います。

こんなところにも父の偉大さをひしひしと感じる今日この頃です。

花束のかわりに

昨日に引き続きホワイトデーの生菓子をご紹介いたします。



「ありがとう」と銘打ってお店に並べました。

日頃の感謝の気持ちを和菓子の花束で。

シークレット ハート

時代の流れによって様々な事柄や物は少しずつマイナーチェンジを繰り返して変化していきます。

昔から頑固一徹で一切何も変えていないなどとうたっているようなお店でも、ああでもない、こうでもないと試行錯誤しているうちにちょっとずつ変化し、進化していると私は思っています。

松屋長春の羽二重餅も昔から「何も変えていないつもり」でつくり続けていますが、材料の状態によってだけでも随分と作り手のこちら側を手こずらせる場合が多くあります。材料に合わせて苦労しているうちに、うん?となってより良いアジャスト加減が見つかり、結果的にいい方向に向かう事も多々あります。そうして色んなヒントや気づきで作り手が勉強する事によって、間違いなく以前よりもいい状態で美味しい羽二重餅になっていると思います。

先月に女性たちを大きな渦に巻き込んだバレンタインデーに関しても昔から随分変化してきたのではないでしょうか。

本当に好きな人に送るものだったものが、今は友人たち、それも同性に送るのが普通になってきていますし、チョコレートと相場が決まっていたものも少し様相が違っている気がしています。

時代とともにバレンタインデーも進化してきたのだと言えます。

ホワイトデーはどうでしょう?

バレンタインデーにもらったプレゼントのお返しと捉えていらっしゃる方がほとんどではないでしょうか。

本気のホワイトデーというのも、あっていいのではないかと私は考えています。



羽二重餅の生地の上にクローバー、スペード、そしてハートをあしらいました。

男性をイメージさせるクローバーやスペードの下に可愛い小さなハートを忍ばせてあります。

「誰にも言えない秘めた思い」

そんな意味を込めてつくりました。

これから先の未来には男性が積極的に女性に気持ちを伝える時代が待っているかもしれませんし、ホワイトデーの意義が大きく変わっているかもしれません。



この生菓子の意味合いはシークレット ハート。秘めた思いです。

お店ではホワイトハートと銘打って並べてあります。