松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



梅と木型

「重ね梅」








そう銘打ってお店に並べました。




鮮やかな朱の色合いに少し白を刺して、祖父から引き継いできた木型を押して仕上げました。




中はこしあん、生地はこなし製。




菓子器などにのせて写真を撮るのが常ですが、使用した木型とともに写真を載せてはどうだろうか?というイメージが咄嗟に沸き上がり、このような写真と相成りました。




たまには印象が変わっていいものです。




今回使用した木型は松屋長春が所有する中でも一二を争うほど私のお気に入りのものです。




現在、日本の彫り師でもこれほど精巧に彫る職人さんはいないのではないかと思います。また、使用する木材も現在ではこれほど硬くて丈夫なものはもう採れないのではないかと考えています。




この木型は娘、そして孫へとずっと使っていけるように、大事にだいじにしていかなければなりません。