松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
バミューダトライアングル
おはようございます。
こなし製の「藤しぼり」をつくっております。

この前に朝ごはんをつくりました。
実はお正月前にたぶん父が買っていただろう「たつくり」のもと、カタクチイワシ(カタクチイワシ自体をたつくりと言うのかどうかは私は知りません。)が冷蔵庫の奥底の奥底に眠っていたのを見つけたので、実際つくったことがなかったのですが、フィーリングだけでつくってみました。


好評で完食したところです。また、買ってつくってみようかな。
我が家の冷蔵庫はバミューダトライアングルみたいな場所があるのか、たまにすごい食材を見つけることがあります。
食材が遭難し過ぎないようにしっかり管理しないといけませんね。
たわわに実る
元来、「たわわに実る」という言葉は果実に対して使うものであります。
柿などは特にたくさん実がなると枝が折れてしまうほど(実際に折れる事もしばしばあります。)にしなります。
まさにこの状況を「たわわに実る」と形容するのです。
藤の花は花なので「たわわに実る」とは言いませんが、そう形容したいほど花が首をもたげます。
本日ご紹介は、羽二重餅製の和菓子「藤波」。

藤の花房が風に揺れる様を波に見立てた言葉を「藤波」というのですが、ちょうどこの銘がしっくりする感じがしたので「藤波」としました。
この情景を私の感性で例えるならば「たわわに実る藤の花、風に吹かれて波のやう」とでも言いましょうか。
風流人になったような気分であります。