松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



メトロノーム

娘たち二人と一緒に草津温泉へ一泊二日の旅へ出かけてきました。



夜はいつものように真ん中で寝させてもらって。



娘たち、草津温泉の湯をとても気に入ってくれました。草津温泉を旅行先に選んで本当に良かったです。

帰りには松本城へも立ち寄ることができました。



ここ数年、とてもいい意味で毎日をメトロノームのように乱れのないリズムを刻みながら生活させてもらっています。

また、精神的にもとても安定した毎日を送らせてもらっています。

それは、次女と三女のおかげではないかと思っています。

三年前、長女が私の元から離れて東京で住むようになり少し寂しい思いもしましたが、二人がそれを忘れさせてくれたように思います。

しかし、このような幸せな状態はそう長くは続かない事を私は理解しなければなりません。娘たち全員がいつかは旅立ちの時を迎えるからです。

そんな時を迎える前に心を整え、しっかりと備えよう。そう近頃は考えるようになりました。

メトロノームのようにずっと同じリズムを刻むこと、本当に難しいことです。その場その時に応じて自分の中のリズムを整えなければなりません。

ただ、その時が来るまでの間。旅立ちの時はこれからそんなに先のことではないかもしれませんが、今しばらくはこのひだまりの中で優しい気持ちに包まれていたいです。

私にとって幸せな二日間でした。

いい事は続くもので昨日の夜、長女が連休を取り帰ってきました。





久しぶりに四人揃って寝られました。

私は幸せな父親です。

思い出の積み木

思い出を積み木のように積み重ねたその高さが家族の絆の深さに比例すると私は思います。

次女と三女から「パパ!一泊で旅行へ行こう」と誘ってもらいました。





二十歳と十八歳にもなる娘からいつも誘ってもらえる事に幸せを感じます。

思いっきり家族サービスしてもらってまいります。

娘たちよ、今日もまた一つ思い出の積み木を積もうな。

悪いお知らせ

お客様からお代を頂戴し商いをしている以上いつも誠実な人間でありたいと私は常々思っております。

また、商いとは嘘偽りのないものでなければならないとの考えから不測の事態に陥った際にはお客様に向け、正直に全てをお伝えしなければならないとも思っています。

それが私の義務でもあり、重大な責任でもあるのです。

そのような気持ちから昨日、羽二重餅の値上げのおはなしをしたところです。

昨日に引き続き、お客様にしっかりとお伝えしなければならない事案がもう一つございます。これはお客様にとりましても、また私にとっても非常に悪い知らせです。

たとえ悪いおはなしでもきちんとご説明しなければなりません。

お読みいただき、ご理解下さいましたらありがたく思います。

丹波大納言小豆の不作が毎年続いております。



どんな作物も不作の年は何年かに一度ほどはあるものです。

丹波大納言小豆に関して言えば、このような危機的な状況は今まであまり無かったように思います。

ある程度の周期で迎える不作は前年や前々年のストックと合わせてそこそこ容易に乗り越えられます。しかしこのように不作が毎年となってきますと、すでに以前の貯蓄は空となっているため、残った少ない収穫豆を多くの菓子屋で取り合う事になるのです。

松屋長春では丹波大納言小豆や備中白小豆はおおもとの穀物商と直接取引しておりますので、ある程度の量は確保できてきましたが、今年は特別です。

残念ながら例年の取引量よりも今年だけは減らされてしまいました。当店だけが苦しいわけではなく、丹波大納言小豆や備中白小豆を使っているほかの菓子屋さんも同じように確保に苦労している事と思います。

なんとか乗り切らなければならないと色々思案しておりますが、もし丹波大納言小豆が底を尽きた時にはお客様へもご迷惑をおかけする事になるかもしれません。

早いうちにご案内をと本日はこのように書かせていただきました。

折を見て状況をお知らせできましたらと思っております。

不作の原因は間違いなく天候不順にあります。豆の育つ時期に台風や大雨や極度の高温などに晒されるためであると思います。

本日おはなししました丹波大納言小豆や備中白小豆に限らず、和菓子屋が使う豆全てがこのような状態になっています。北海道の小豆も同じです。

今年こそは素晴らしい天気に恵まれ、豊作年となるよう手を合わせて祈るばかりです。

出来るだけお客様にご迷惑、ご心配をおかけしないように小豆の手配をしている最中です。今年いっぱい、なんとか無事に乗り切れるよう努力いたします。

応援をどうぞよろしくお願いいたします。