松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



川は流れながれて

昨日は一日お休みをいただきました。

前日にお弁当づくりは終えておいたので娘たちを学校へ送り出したら私の役目は全部終わり!

残り時間は自分のために使える日。

そんな時間が久しぶりできたので、普段の疲れを取るために整体院へ行く前にしばらくの間、大好きな五条川でしばらくぼんやりしていました。



五条川は決して綺麗な川ではありません。しかし、小学生の頃からこの川をぼーっと眺めているだけでなぜか心地よいのです。なぜか大好きなのです。

川は高いところから低い場所へと流れていき、決して逆流はしません。

ふと、川を私の人生へ重ね合わせて考えていました。

「ああ、あの時あっちの方を選んで進んでたらもっといい人生が送れていたのだろうか。」

うまくいっていない人はそう考えがちでしょうし、うまくいっている人でもそう考える時があると思います。

でも、もし違う選択肢を選んでいたらもっとヒドイ目に遭っていたかもしれません。いい方向に転ぶ保証などどこにもないのです。

川が反対に流れないのと同じように、人生も逆戻りはできない。やり直しなどどうしたってできないのです。

松屋長春の長男として生まれたのも、今の仕事を選んだのも、結婚してなんとか踏ん張ったけれど失敗して三人の娘の片親となったのも必然なのです。

人生という川の流れに乗って現在の自分がある。

たまに元気がなくなってしまう事がありますが、そんな事を念頭において凹んだ気持ちを長く引っ張らないように心がけるように決めました。

今は全く凹んでなどいませんが、そんな風に心の捉え方を自分の中で決めてみますと上手に事が運ぶような気がしています。

先日、NHKの番組で炎鵬関の特集をやっていました。辛い時や苦しい時こそ前へ前へ!前だけを見て出るんです。そんなことを炎鵬関が語られていました。

何かが私の心を動かし、胸が熱くなりました。

前向きに、ポジティブに考える。これってホントにできそうでできないですよね?でも、心の持ちようでそうあれるものです。

過去の失敗や悔やみなどを自分なりに分析し、咀嚼しながらこの先の人生へと上手に繋げなければいけないのです。

小さな石ころでいちいち転んでなどいられません。

たまには一人で考える時間をつくるのも悪くありません。

川はゆるやかに流れながれて最後は大きな海へと辿り着きます。

最後に辿り着いた海が大きくて優しくて美しいものでありますように。

羽二重餅の特別販売日のお知らせです

各デパートからの羽二重餅の発注、再確認です。
直近の特別販売をもう一度お知らせいたします。

近いところから

日本橋タカシマヤ

11月9日(土)

https://www.takashimaya.co.jp/nihombashi/departmentstore/

住所
東京都中央区日本橋2-4-1
電話
03-3211-4211

新宿タカシマヤ

https://www.takashimaya.co.jp/shinjuku/

11月16日(土)

住所
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2
電話
03-5361-1111

名鉄百貨店本店

https://www.e-meitetsu.com/mds/

11月30日(土)
12月1日(日)

住所
愛知県名古屋市中村区名駅1-2-1
電話
052-585-1111

以上です。

販売いたします羽二重餅は初霜の焼印です。



ご予約可能かどうか、販売開始時間などの販売方法の詳細は非常にお手数をおかけいたしますが、直接それぞれのデパートまでお問い合わせいただきますようよろしくお願いいたします。

The Wagashi

伊勢芋の力を利用してふんわりと膨らませた薯蕷製の蒸し菓子です。



真上から撮影しました。

生地には蕎麦粉を入れ、シックな色合いに。そして頂には大徳寺納豆を配し、その独特の香りと塩気をアクセントとして使いました。

大徳寺納豆をご存知でない方もいらっしゃると思いますので、少しばかりご説明いたします。

原料は大豆。それを発酵させたものを大徳寺納豆と言うのですが、実際には納豆のようなものではなく赤味噌のようなニュアンスのものであり、独特の発酵臭の香気と強い塩味が特徴的です。

中国の調味料である豆鼓(トウチー)にとてもよく似ていると思いますし、元を辿ればこの豆鼓に行き着くのでしょう。

中国から由来したこの大徳寺納豆は大徳寺の僧侶の保存食として現在も大徳寺でつくられています。

松屋長春で使う大徳寺納豆も定期的に京都、大徳寺まで買い付けにいきます。

話が長くなりましたが、今日ご紹介しましたような蒸し菓子は昔からずっと続く伝統的な和菓子の一つとして現在でもこうして受け継がれています。

これこそThe Wagashiなのです。