松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



フラットに構えて

今年のアカデミー賞作品賞は人種差別を題材にした「グリーンブック」でした。

これで、以前の受賞作「ムーンライト」に続いて黒人にスポットライトが当たる格好となり、俄然アメリカ国内での本当の意味での人種差別が取り払われてきた感があります。が、しかし実際にはなかなかそうもいかないようで。

私はアカデミー賞作品賞を受賞した作品は必ず観るようにしていますが、自分の感性に合致したものばかりではなく肩透かしを食らう事も少なくありませんが、今回は温かい涙で観終わり心がぽっかぽかになったのでアップする事にした次第です。

昨日、私の地元の映画館で「グリーンブック」が封切りになったので仕事を終えてから急いで出かけてまいりました。



時は1962年。

黒人に対する差別がまだ激しかった頃、地位と名声を手にしたピアニストと黒人よりも少しはましではあるでしょうが、黒人と同様に差別対象であったイタリア人のドライバーの友情を描き切っています。

お互いの心の変化をごく自然に表現できたのは監督の手腕もあったでしょうが、主演のヴィゴ モーテンセンと助演のマハーシャラ アリの渾身の演技がモノを言ったのではないかと思っています。

肌の色が違っても相手の事を思いやる気持ちがあれば、人種差別の壁は無くなる。実際の話を元に作られたこの映画だからこそ心に訴えるものがありました。

島国である日本ですが、人種差別以外にも様々な心の壁がある事を私たちは知っています。そんなくだらない壁など取り払って皆が楽しく幸せに生きていける世の中をあらためて望みました。

心をフラットに構えて人と接する

両親からの教育でそうなった訳ではないのかもしれませんが、いつしか私は若い頃からそんな風に生きてきたように思います。

三人の娘の父親となった今、娘たちが小さい頃からいつもそんな話を聞かせてきました。

娘たちもそれを実践してくれているように感じています。

「人を見る時は外見でなく、その人の心を見ること」

これが一番大事なのではないでしょうか。そのためには自分自身の心も綺麗に保っておく事がとても大切です。

いつも爽やかな風が吹き抜ける、そんな心の持ち主でありたいと思っています。

この「グリーンブック」、人種差別を題材にしているのですが、明るい友情が基盤となっているため、重い気持ちにはならないよう工夫されて製作されています。その理由としてささやかながらの笑いと60年代のオシャレでセンスのいい曲たちがこの映画を支えているからなのではないかと思います。

この映画での一番の観どころは実は夫婦愛であると私は思っています。精神的に成長していく主人公をそっと優しい目で見守る妻とその妻を愛して止まない夫の深い心の絆をしっかりとこの目に焼き付けました。エンディングを迎えた時の夫婦の所作に堪えていた涙が溢れ出ました。しばし、恥ずかしくて外へ出られなかったほどであります。

アカデミー賞作品賞に恥じない素敵な映画です。皆さまも是非観に行かれてはいかがでしょうか。

最後に温かい涙に包まれ、自分の人との接し方の軸を見直す機会となると思います。