松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
ページ
風の強かった昨日の昼下がり。
もみじの小さな花が咲いているのを見つけました。

小さくてもきちんと主張できる可愛らしい花。毎年この花が咲くのを楽しみにしています。
緑に赤。正反対に位置する色ですが、この取り合わせがとても愛おしく感じます。
風が季節のページをめくり、その風に揺れる緑と赤が歌のイントロのように感じ、ボブディランの「風に吹かれて」のメロディや、山口百恵の「プレイバックパートⅡ」の歌詞を想起してしまいました。
春っていいな。
話は変わりますが、少し前のこと。
次女が私の四人目の孫の誕生を占うケーキを持って帰省してきました。

おじいちゃんになって早三年。
私も人生の新たなページをめくり始たように感じます。
春一番
暴風と言えるほど風が強く寒い朝です。
夜明けとともに洗濯をして服やタオルを干したのですが、あまりの風に飛ばされそうになりました。
これが「春一番」というものでしょうか。そうだったらいいのですが。
松屋長春の「草餅」の販売もあと一カ月を切りました。

「草餅」は、暖かくなってくるに従って次第に遠のいていく和菓子の一つであります。
残りの期間、変わらず愛していただけましたら嬉しいです。
先日、名古屋へ赴いたのですが、名古屋駅すぐのところに桜の木を見つけました。

あんなところにこんな美しい桜。咲いていたかな。
この夜桜もとても美しかったです。
この大風で舞い散ってしまいませんように。
ホンモノ
今日は「わらび餅」にまつわる、少し興味深いお話をさせていただきます。あまりご存知の方はいらっしゃらないかもしれません。
随分前のことになりますが、お茶席を担当される先生から「本蕨粉(ほんわらびこ)を分けてくださいませんか?」とのご依頼がありました。
松屋長春のわらび餅が本蕨100%であることを先生がご存知だったのかは分かりません。ただ、そうお願いされたのです。わらび餅は全国的に人気がありますが、ホンモノの本蕨粉を使っているところは実はそう多くないのかもしれません。
「どうしてご必要なのですか?」とお尋ねすると、先生はこう仰いました。
「私は扇子づくりを生業としています。本蕨は扇子の骨と紙を接着する糊として使うのです。」
ものすごく驚いたのは言うまでもありません。
わらび粉は和菓子にしか使わないものだと、勝手に思い込んでいたからです。
先生はさらに続けて、「扇子だけでなく、日本人形の胴体の部分などにも接着剤として使いますよ。」と教えてくださいました。
日本の伝統工芸品は現代の便利な接着剤に頼るのではなく、昔ながらの“ホンモノ”を使い続けています。その事実を知り、なんとも言えない嬉しさを覚えた次第であります。
松屋長春の「わらび餅」、本日も出来上がってお店に並びました。






