松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
桜花の散るころ
桜が愛される理由は、その美しさがまず第一にあるでしょう。
もう一つの理由に、とても短い期間に栄枯盛衰がギュッと凝縮されているところも挙げられるのではないかと私は考えています。
桜はとても、か弱い花。
一雨きたら一気に花びらを落とし、春風が通り抜たなら、花弁は一緒に棚引いて、風の赴くままにハラハラと舞い散ってしまいます。
ついこの間、まだ蕾だったものが満開を迎えて、今はサヨナラの時を今かいまかと待ち構えるばかりであります。
桜の歩幅に合わせるように、松屋長春の羽二重餅製の生菓子も散り行く桜花の焼印へとかわりました。

美しくも儚い桜。
昔の人々は桜を己の人生に重ね合わせていたのかもしれません。
水温む
3月半ば頃の季語で「水温む」という言葉がありますが、この季語の意味はだんだん春めいてきて冷たく感じた水もどことなく温かく感じる、そんな意味合いであります。
実際には川の水もまだ雪代が残っていたりで、全く温かくはなっていないのが現実でありますが、ポカポカ陽気の日がとても多くなってきた今、ちょうどこの「水温む」がピッタリしっくりとくるようになってきたのではないでしょうか?
4月に入って、季語としては少し過ぎた感がありましょうが、ジャストタイミングとしてこの和菓子をドロップしたところです。

「水温む」と銘打ってお店に並べました。
羽二重餅製の生菓子です。中は丹波大納言小豆の粒あんです。





