松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
お店でも販売いたします
本日は国府宮神社、秋の大茶会の当日です。
全ての茶席菓子が滞りなく完成し、ホッと安堵しているところです。
昨日、松尾流の先生にお使いいただく干菓子2種はご案内しました。
残りの生菓子を2種ご紹介させていただきます。
一種目は「惜秋」という銘で賜りましたこちら。



ご担当の裏千家の先生のご希望で練り皮製といたしました。中心にはゆずあんと柿あんを棲み分けさせて配置。ふわっと二つ折りにしてあります。
この和菓子のいいところはその透け感と秋の味わいにあると思います。
私が思い描いた通りに品良く仕上がったと満悦しております。
二種目は松屋長春の代表菓である「羽二重餅」。表千家の先生より「秋の里山」との銘を頂戴しました。
通常の羽二重餅と違いますのは中に栗の甘露煮が忍ばせてあること。

丹波大納言小豆粒あんとの相性も抜群ではないかと考えます。
頂には「銀杏」の焼印を施しました。秋の風情を存分に感じていただけるのではないかと思います。
これまで四種の茶席菓子をご紹介してまいりました。
この四種を一箱に詰め合わせ、松屋長春の店頭で本日のみ販売をいたします。お電話のご予約もお承りします。
ご購入ご希望のお客様は直接ご来店いただきますか、お電話でのご用命をよろしくお願いいたします。
無くなり次第終売となります。
まずこちらからご紹介いたします
明日10月27日(日)は毎年恒例、国府宮神社にて秋の大茶会が盛大に催されます。
春と秋の大茶会は表千家、裏千家、松尾流の三流派が一堂に会します。
今回は全部で2000個超のご注文を頂戴しました。毎度の事ですが、その数の多さに震え上がる思いです。
松尾流のご担当の先生より賜りました干菓子の2種がやっと完成したところですので、本日はその2種のご紹介を先にさせていただきます。
先生がご希望されましたテーマ(銘)は「深山の錦」でした。山を彩る赤や黄色に色づく木々の姿をイメージしてつくりました。
一種目の干菓子は「種合わせ」。黄色のおぼろ種を真ん中からへいで逆向きに合わせ、中に備中白小豆のあんを抱き込ませてあります。頂には秋を象徴する動物である鹿の焼印を施しました。


二種目の干菓子は「打物」。もみじの木型で少し控えめな朱色に染めて抜きました。先日、和三盆糖について書いたばかりですが、このもみじも同じように完全無欠の和三盆糖100%でご用意しております。

干菓子は前日にご用意していては乾きません。なので少し前もって準備を進めないといけないのですが、こうして準備できる事に少し安心感を覚えます。
残り二種の茶席菓子は当然出来上がっておりませんので、明日あらためてご紹介させてください。
今回の大茶会より、春と秋だけは茶席菓子の詰め合わせを松屋長春の店頭でご用意する事にしました。
茶席で提供されます4種類の茶席菓子を一つの箱に入れて販売します。
明日の開店のお時間にはこの詰め合わせ完成するようにいたしますので、ご購入ご希望のお客様におかれましては開店以降のご来店をお願いいたします。また、お電話のご予約も承ります。お気軽にお問い合わせくださいませ。
「こなし」について深く掘り下げてみました
松屋長春の「こなし」にはこだわりが詰まっています。
「こなし」、「練り切り」には「ツナギ」というものが入っています。
「こなし」の基礎となる小豆の良し悪しが味を左右するのは当たり前の話ですが、「ツナギ」の選定やその良し悪しによっても味が大きく変化する事はあまり知られていないところであります。
松屋長春では白あんの基礎は全て備中白小豆が成します。そして「ツナギ」は羽二重餅と伊勢芋です。ずっと前からこの「ツナギ」に決めてつくっております。
非常に驚かれた方もおいでとは思いますが、あんだけでは整形はできません。こうした「ツナギ」を必要とするのが「こなし」であり、やっとの事で整形のできる「こなし」の生地に仕上がるのです。
小豆の種類、そして「ツナギ」のあれこれによってそれぞれのお店の味というのが決まります。
お店の特徴が如実に出る和菓子の代表は「こなし」であり、「練り切り」ではないかと考えています。
色々なお店の「こなし」製の和菓子を食べ比べてみるのも面白いかもしれませんね。
本日は「こなし」について深く掘り下げておはなししました。
皆様がご存知ないであろう和菓子の話をする事は、私の一つの使命であると思います。
こうして書くことによって、より和菓子に対して造詣を深めていただけましたら嬉しいです。
最後になりました。
松屋長春の「こなし」製の和菓子の新作。
秋の色、トライアングルで仕上げております。





