松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
鮎一尾
年によってはほとんど食べられない時もあるのですが、今年は鮎を食べる機会に結構恵まれている私。
非常に嬉しくありがたい事であります。
近頃は養殖の鮎も素晴らしいものが出てきており、香りも味も天然物にまったく引けを取らないものがあって非常に驚いているところです。
日本という国は探究心の塊みたいな人で溢れており、美味いものの宝庫である理由もきっとそこにあるのでしょう。
こんな国に生まれて本当に幸せであると思っております。
本日ご紹介は、新しい羽二重餅製の和菓子。

気持ち良さそうに泳ぐ鮎一尾、そんな図案でのご用意です。
丹波大納言小豆の粒あんとの取り合わせでご提案いたします。
朝露に濡れた若緑
夏に差し掛かるこの頃になりますと、あれほど目に優しく映った若緑色のもみじの葉が一層色味を深め、逞しく感じるようになってきました。
葉の色の写真を見るだけで撮られた季節がいつなのか、刹那にわかるほどに植物たちの無言ながらも強いメッセージがこちらに伝わってくるものです。
柏の葉も然り。この頃になってきますと、大きく葉を広げて色濃く力強くなっているのがわかります。
本日は「露かしわ」と銘打った本葛製の和菓子のご紹介。
中心にこしあんを据え置き、薄めの黄色に緑を重ねた備中白小豆こしあんでくるみ、練り上げた本葛を纏わせる。
朝露に濡れた柏の葉が朝日に照らされ、きらりと輝く情景を思い浮かべながら仕上げました。

本葛ならではの涼やかな口当たりとともに、初夏の爽やかな朝の空気を感じていただけましたらとても嬉しいです。





