松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



父として

表題の父として

ですが、私は離婚して片親となりました。一般的な家庭とは両親ともに揃っていて、子供からすれば父に頼りたい時もあれば母に頼りたい時もあるでしょう。

そのような観点から考えると、親が父だけとなった我が家はどうなのでしょう?娘たちは何も言いませんが、不安な時もあるのではと少し考え込んでしまうことも正直な話あります。

また、私にのしかかる親としての責任は自分だけになり、それがプレッシャーとなっている事も確かです。
長女は東京で和菓子の勉強中であるため、そうそう会えませんのでメールのやり取りで彼女の心模様や健康状態などを伺い知るほかありません。次女、三女は毎日一緒にいるので、そのような心配はありませんが、思春期であるためなかなか接し方に苦労する時もたまにあります。

そのような気配りの他、彼女たちがこれから先、社会でも必要になってくる様々な事。例えば礼節、箸や食器の持ち方、テーブルマナー、掃除や洗濯、料理や食器の洗い方片付け方などを日々の生活を共にしながら勉強してもらう事にもとても重きを置いています。
そして毎日食べる食事にもとても気を遣っています。やはり化学調味料の無い自然本来の味を大切に考えています。

朝食、そして学校へ持っていく弁当。夕飯。この三食をほとんど私が毎日心を込めてつくります。

今晩の夕飯は私流の変わった親子丼にしました。






昆布と鰹節から出汁をとり






昆布出汁と鶏肉で炊き込みご飯をつくります。





卵とじの材料は浅葱、天かす、三つ葉のみです。
しっかり取った出汁でつくる親子丼はやはり舌にもとても優しく感じてもらえたと思います。必ず彼女たちが将来、家庭を築いた時に役立ってくれると私は信じております。




最後に一番私が重要だと思い、毎日心がけている事。

それは笑顔です。
毎日元気でいる私と接してくれる事によって、それだけで安心して暮らせるのだと思います。たった一人の親である私の芯がグラグラしていたら、不安で毎日を過ごさなければならないでしょう。

私の心がクリーンでハッピーならば、それが彼女たちにも伝染するのだと思います。
父として。たった一人の親として。

今日も元気で一日を終えたいです。娘たちにも毎日安心して寝付いてもらうために。