松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



伝わる気持ち

おにぎり。




握り飯とはよく言ったもので、炊きたてのごはんを三角に握って作るのが普通です。

これがなかなか難しいもので、握る強さもそうですが三角に成形するのも一朝一夕ではできないものだと思います。

もちろん塩加減も非常に大切な要素であると思います。


また、おにぎりはただ単にお握りをつくるのではなく、作り手の心も一緒に握り込めるものです。




心のこもったおにぎりはコンビニで買うおにぎりとは全く別物であります。マシーンのベルトコンベヤーに乗っかって同じ形で出来上がってくるものとは違い、一つ一つの形状は多少違えど作り手の気持ち、心がたくさん詰まったものだと思います。


これは、和菓子を作る私の仕事にも通ずるものがあり同じ事が言えると思います。心が一杯に込められたものは受け手にもずしっとその気持ちが乗っかって伝わります。



今朝、私が家族に作ったおにぎりは友人からいただいた塩昆布を真ん中に抱き込んだ混ぜご飯のおにぎりでした。



「今日も元気で明るく頑張りましょう!!」


そんな気持ちを一杯に詰め込んでにぎりました。





おにぎり。

とても奥が深いものだと改めてそう感じました。


一つの製品に仕上げる事は機械的ではなく、人為的でなくてはならないものであり、作り手の心がたくさんたくさん詰まったものでなければ受け手の奥底までは到底届がないものなのです。



今朝の私のおにぎり。私の思いが全て詰まった幸せのおにぎりです。