松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



懐中しるこ

松屋長春オリジナルの「懐中しるこ」が出来上がりました。



懐中しるこの裏側は香ばしさを出すために、しっかり焼成しています。



お椀にこの懐中しるこを割り入れていただき、熱湯を注いでお召し上がりください。



中は北海小豆のさらしあんです。

あっさりとした口溶けの良さが売りの商品です。

ついこの間までとっても暑い日が続いていたように感じていたのですが、最近はとても寒く感じます。

私が歳をとったのかよくわかりませんが、体温調節がしっかりできなくなってきてしまったようです。

寒いと感じる日に、このあったかい懐中しるこはぴったりです。

今日の休憩時間には懐中しるこの失敗作でも食べてみましょう。

ほほえみ

松屋長春の主力商品の一つである「ほほえみ」を打ったところです。



和三盆糖100%です。

近頃は昔と違って和三盆糖が多用途となっています。そのため、より希少となっている事が原因だと思いますが、和三盆糖100%の状態で販売できるお店がとても少なくなってきていると感じています。

それは和三盆糖自体の値段が非常に高いというのもあるでしょう。

和菓子界では干菓子としての使用がほとんどでありますが、その際に粉糖や片栗粉などを一緒に混ぜ合わせて仕上げるお店も少なくありません。

それは着色した際に発色がよくなるメリットがあるため(粉糖や片栗粉は純白なので綺麗な色合いが出しやすいのです)、また費用を極力抑えるためですが、やはり食感や口溶けの悪さという強いデメリットを私は嫌うために粉糖や片栗粉は使用しないのです。

また、驚くべき事に和三盆糖の原材料自体がさとうきび100%ではない場合が多々見受けられます。

それは使用しているお店が知らないと、そのまま和三盆糖100%です、さとうきび100%として販売されてしまいます。とてもこわい事であります。

原材料をしっかりと選定し、販売する責任が私たちにはありますが、このようなおはなしも併せてお客様に知っていただく事もとても大切ではないかと考えています。

写真2枚目が和三盆糖の打つ前の状態です。

奥のボウルがふるいで通す前、手前がふるいで通した後。

とてもナチュラルな乳白色です。

和三盆糖100%の良さはその独特の香りと深いコクのある味わい、最高の口溶けです。

この純真無垢な和三盆糖の素晴らしさを広く知っていただきたいです。

かぼちゃととうちゃん

10月31日。

ハロウィンが迫ってきています。

ギリギリのタイミングでやっと今年もかぼちゃあんを使ったパンプキン羽二重餅をつくりました。

当然のことですが、10月31日までの販売です。



写真を撮るタイミングで奥に父が座っていたので菓子と一緒に父も写してみました。

題「かぼちゃととうちゃん」です。

下を向いて考え事をしていたのかどうかわかりませんが、うたた寝をしていたわけではありません。

今日も平和主義のかたまりのようなこの世界一優しい父と一緒に仕事です。

さ、頑張ってまいりましょう。