松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



ツギベツ

「きび羹」と銘打って毎年お店に並ぶ、松屋長春の定番商品です。








このように若緑色にしたり黄色にしたりと、つくる時の肌で感じる感覚によって色を決定しています。




この「きび羹」は祖父が創業時からお店で販売している最古参に当たる夏の和菓子です。ですので90年近くはずっと続いている和菓子となります。




実際に穀物のきびは使用していないのですが、おそらくきびに似た大きさの粒感があるので、この名前が付いたのだと私は推測しています。




また我がお店の仕事場では、この和菓子の事を「きび羹」とは呼ばずに「ツギベツ」と呼んでいます。




こちらも私の勝手な推測ですが、2種類の素材を継ぎ合わせているからではないかと考えています。




漢字で書きますと「継別」となります。




たぶんどちらも私の推測は当たりだとは思いますが、祖父が生きていたら実際に私の推測が当たっているのかどうか直接聞いてみたいものです。