松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



絵描き歌

「光琳菊」




尾形光琳がデザインした菊は長い時を経た現代にも息づいています。




こうして和菓子に落とし込んでも凛とした佇まいになり、「なるほど。シンプルながらしっかり的を得ているなぁ。」と感心します。








丸書いてチョン。




極々シンプルにサラッと書いただろう尾形光琳。




もしかしたらドラえもんの絵描き歌を歌いながら書いていたのかもしれませんね。笑

ぎんなん餅

祖父江のきんなん「藤九郎」をクラッシュして、ふわふわの羽二重餅の中にたっぷりと投入しました。




丹波大納言小豆の粒あんとの組み合わせです。









秋の音

山を歩くと様々な落ち葉が折り重なる秋の絨毯が出来上がっています。




その上を歩くとシャクシャクと軽快な音が鳴るのですが、私の中ではそれが秋を代表する「秋の音」として捉えています。




稲がたわわに実り、風に吹かれてザワワと揺れる音なども初秋の気持ちいいサウンドであります。




自然が織り成す音というのはおそらく全ての人間が遺伝的に心地良いと感じるので、嫌いな方はいないのではないでしょうか。




本日ご紹介いたしますのは、前述しましたような秋の風情たっぷりの和菓子です。




村雨製の蒸し菓子。








「村雨」とはザーッと降ってすぐに止んでしまう雨のことを指します。




昔の和菓子職人たちはその雨をこの和菓子の生地に重ねたのでしょう。




日本には雨の種類がたくさんあります。




「五月雨」「時雨」「霧雨」「春雨」「氷雨」などなど、数え出したら切りがありません。




これほどたくさん、雨に名前を付けるような粋な感覚を持つのは日本だけであると思います。




そんな日本に生まれて私はとても幸せであります。