松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



無の境地

シンプルに黄奈粉とお砂糖で仕上げた半生菓子の事を「州浜(すはま)」と呼びます。




味はげんこつ飴と同じような感じであるとご説明しましたらおわかりいただけるのではないでしょうか。




州浜製の蕨(わらび)を仕上げてやっとお干菓子が全て出揃いました。




















お干菓子づくりも生菓子づくりと同じで、とても地味で根気の必要な作業です。




誰もいない静かな一人ぽっちの仕事場で長く長く作業を続けていると、次第に無の境地へといざなわれます。




これが意外に心地よいもので、自分自身の芯の部分にそっと触れるような感覚があります。




集中はずっとは続くものでありませんが、たまにはこんな時間もいいものです。




この後、お店のみんなに干菓子を引き継いでもらって詰め合わせが始まります。




お店に並ぶまであと少し。今しばらくお待ちください。