松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
あんのご紹介
私の朝一番、仕事はじめは釜に火を付ける事であります。

毎日まいにち、来る日もくる日も釜をフル稼働させます。
寒くなった今、釜の火はとても温かくありがたいものですが、逆に酷暑の夏は苦悶の表情を浮かべてしまいます。
人間とはわがままなものですね。
あんもバリエーション豊かに仕上がっています。
備中白小豆の粒あんこしあん、丹波大納言小豆の粒あんこしあん。


特に丹波大納言小豆のこしあんは寒の時期しかつくらないレアなものです。
また、一年でもお正月前後しかつくらない「味噌あん」を昨日仕上げたところです。

あっさりとしながらも風味絶佳である備中白小豆と京都の味噌蔵謹製の白味噌の取り合わせでこさえた「味噌あん」の出来上がりに満足しているところです。
この「味噌あん」は12月29日から販売いたします花びら餅に使用いたします。
販売まで今しばらくお待ち下さいませ。
いよいよ
お正月が押し迫ってきました。
いよいよだという焦りの気持ちが湧き上がってきます。
昨日は伊勢芋を裏漉しして、お正月に使う練り薯蕷のあんを仕上げました。


お店のみんなも総動員での作業です。

純白の素晴らしいあんが出来て、とても満足しています。

お昼からはお正月に販売する椿餅に使う椿の葉を摘みにお店のみんなと一緒に出かけてきました。


みんなのおかげで素早く多くの椿の葉が摘めました。

私だけでなく、お店のみんなも満身創痍でありましょう。彼女達がいなければ松屋長春は成り立ちません。
ただただ感謝しかありません。
私は、昨日は全ての仕事が終わってから配達車のタイヤ交換をしました。
今からスタッドレスタイヤの交換を業者にお願いしても遅いんですね。予約いっぱいで全て断られてしまいました。
もっと早く交換の予約をしておけばよかった。トホホ。
夜遅くに工具の金属音を響かせてしまいました。ご近所の皆様、ご迷惑をおかけしてすみません。
ふくらんだ鼻の穴
クリスマスだけに限らず正月、ゴールデンウィーク、お盆など周りの友達が家族で楽しんでいる時に限って、私の家はちょうど繁忙期を迎え、家族団欒を捨て去って夜遅くまで仕事をしていました。
いつの頃からかは忘れてしまいましたが、幸せいっぱい笑顔満点の友人たちを羨む事が無くなり、うちはこんなものだといい意味で納得するようになりました。
それはほんのちょっとであったけれど、自分にとってはとても大きな幸せを両親からもらったからに違いありません。
思い返してみると、よくあんな事をしてくれたものだと思いますが、時間の無い中で私の友人たちを家に呼んでクリスマス会を2度ほど開いてくれました。たった2回ですが。
その時、母が料理をつくってくれ、仕事人間だった父が友人たちと私たち兄弟にパフェをつくって食べさせてくれました。
友人たちに向けて自慢げに鼻を膨らませていた小学生だった頃の自身を思うと、とても恥ずかしくもありますが、幸せだったなぁなどとあらためて感じます。
クリスマス当日には、その時サンタさんだと信じてやまなかった父ちゃんサンタさんからの直筆の手紙と希望通りのプレゼントが枕元に置いてあり、「みんなとおんなじ!自分たちのところにもちゃんとサンタさんが今年も来てくれた。」と弟たちと喜んだものです。
私にとって自慢の両親だったのは、今でも全く変わりがありません。
いつしか私も三人の娘の父親となり、父や母がしてくれた事と全く同じことをなぞるようにしてきました。
実際にクリスマスイブの夜遅くに仕事が終わってから、三人分の手紙を書くのはとても大変でしたが、何故かふんわりとした優しい気持ちに包まれていたように思います。
三人三様、それぞれにサンタさんからの優しいメッセージと父である私のたっぷりの愛情をのせて書く手紙は、ユーモアを含みながらも娘たちへの一生懸命な心がしっかりと乗っかったものでありました。
「身勝手な生き方でなく、しっかりと私たち息子三人に向き合ってくれた両親同様に、私も娘たちに恥ずかしくないように、これからもまっとうな人生を送りたい。」
あらためてそう決意したところです。
時間に余裕がなくても、家族のピースのかけらが他の家庭より足りなくても、幸せの杯は誰でも溢れるほど一杯にできるものです。

メリークリスマス。




