松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



フェルメール

娘に会いに東京へ赴いた際、空いた時間に上野の森美術館へ行ってきました。

事前に予約が必要な美術展です。



オランダ史上、最高の画家と言われているフェルメール。

私は娘が仕事をしていた火曜日の11時入場の券を購入しました。



11時の入場のお客様だけでこの行列です。

入場してわかった事ですが、あまりの人の多さに近くで作品を観るのが非常に困難でした。色々と近くの方々のマイナス意見を耳にしましたが、やはりこの予約制スタイルでないと収拾がつかないのだと合点した次第です。

オランダ人画家であるフェルメールは43歳で亡くなりました。現在、確認されている彼の作品は35作品しかありません。

以前名古屋のテレビ塔でコピー作品ではありましたが、全作品の展示会に行ったことがあります。しかし、実際には全作品が全て揃った美術展は未だかつてありません。

今回、その中の9作品が集まるという事でとても楽しみにしていました。

フェルメールの代表作はどなたも一度はみた事のある「真珠の耳飾りの少女」でしょう。



残念ながら上野の森美術館にはそれはありませんでしたが、とても重厚な作品ばかりで感激しました。

コピー作品とは全く厚みの違うもので、年月の経過による絵の具の割れやくすみなども近くで見ることができました。

私が感じたフェルメールの一番印象に残ったものは、「光」です。フェルメール作品にはよく窓が出てきます。その窓から射す光の描写の美しい事と言ったら言葉には言い表せません。光に照らされた人物。そして光の届かない場所との明暗のコントラスト。とても神々しく私の目に焼き付きました。



石原さとみさんの解説をイヤホンで聴きながら一周したので、より絵画を深く楽しめたのではないかと思います。

追記ではありますが、フェルメール作品以外にフェルメールが生きた時代のオランダ人画家たちの作品も同時に展示されていました。

私がとても印象に残った作品が二つありましたので、ここに少しお話させてください。

一つは静物画。狩で仕留められたウサギとキジの画です。今にも起き上がってきそうなほど、ウサギの描写が鮮明で非常に驚かされました。とても美しい作品で今でも心に残っています。

もう一つはおばあさんが本を読んでいる画。おばあさんの皺一つ一つがとてもリアルに描かれていて、また本も字一つ一つの詳細が目視できるほど繊細なタッチで描かれていました。

この二つの作者は申し訳ございませんが失念してしまいました。

フェルメール展、時間を作ってでも観る価値は充分にあると思います。

お時間のある方は出かけられてはいかがでしょうか。



東京展が終わった後は大阪展があるようです。

https://www.vermeer.jp