松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



薄紅色の小さな花

そろそろ隆盛期を迎える薄紅色の小さな花を模した蒸し菓子がお店に並びました。



河原撫子

なでしこはアスリート女子日本代表にも例えられるように、とても可憐な花であります。

どこか可愛げがあってか弱い雰囲気がある事から、昔より女性をこのなでしこの花に例えたのでしょう。

なでしこは秋の七草と一つとしてもよく知られています。

こう考えますと、なでしこという花は私たちにとって身近な存在である事がわかります。

外郎の生地に中は備中白小豆こしあん。

「生地は外郎製です。」とご説明しますと、敬遠されるお客様がちらほらいらっしゃると思いますが、深みのある味わいと独特の香りがあり、棹物の外郎とはまた違った感覚の和菓子であると思います。

冷蔵庫でひんやりさせてからお召し上がりいただきますと、一層夏の和菓子としてぴったりくると思います。

花一弁開いて

本日、明日の二日間の限定販売です。



ベニサザンカの花びらを琥珀糖の真ん中に閉じ込めました。



今月の「稲沢銘菓ベニサザンカ」はシンプルながらも華やかな自然の色合いが美しい和菓子であります。

こみあげるものを抑えられません

昨日のお昼に京都の修行時代にお世話になった職長さんから電話をいただきました。

「豪雨のニュースで知ったけど、おまえのところは大丈夫か?元気でやってるか?」

心配していただいた事ではなく、懐かしい声を聞いただけで涙が溢れ出てきました。

職長の上辻さんは写真真ん中の方です。



70歳を過ぎた今でも末富で現役で仕事をされています。

とても仕事には厳しい方でしたが、広い心で私の成長を助けてくれた恩人です。

あの控えめでシャイな声を久しぶりに聞き、こみあげるものを抑えられませんでした。

長い末富の歴史の中でたくさんの修行の者が籍を置いてきました。星屑のような中の一人である私みたいな人間を気にかけて下さっている事をあらためて知り、胸が熱くなった次第です。

仕事が終わった後で、どうしても仲の良かった職人さんの声も聞きたくなり、電話しました。

末富ナンバー3の職人さん、義久さんです。左端の方です。

私はありったけの愛を込めて「よっさん」と呼んでいました。

よっさんとはプライベートでも仲良しで、修行時代には泊まりに家へお邪魔したり一緒に映画を観たりしました。

今月末か来月初めに上辻さんとよっさんと三人で夕飯でも食べようと約束したところです。

今から楽しみで楽しみでしょうがありません。

私は寂しがり屋なのでしょうか。人が好きで好きでたまらないのです。

特に辛く苦しい時期に私を支えてくれた恩人たちに対しての思いは特別なものがあるのです。